苗字はまあまあ気に入っている。
普段はワタシを苗字で呼ぶ人に囲まれて生活している。
そういう中、行きつけの美容室で数ヶ月前から「お客様を下の名前で呼びましょう」ということをやり始めた。
親しみを込めて?親しみやすく?なんだかよくわからないがそういうことになっている。こちらも慣れようと努力しているがお互いのぎこちなさは否めない。
○○(下の名前)さんと呼ばれるのは好きだ。適度な距離感とちょっとの敬意(敬意をはらってもらえる人間ではないのだが)みたいなモノが感じられて気分がいい。
オットットは○○さんと呼ぶ。
二歳下の妹もワタシを○○さんと呼ぶ。
ワタシも妹を△○□さんと呼ぶ。
年下だけど、呼び捨てになんて出来ないし、ちゃん付けで呼ぶようなキャラクターではないからだ。
先日、少し歳上の女性との出会いがあった。爽やかで、チャーミングな素敵な方だったので、打ち解けるのも早く気分良く会話が弾んでいた。
彼女がワタシを○○「ちゃん」とポロっと呼んでくれた瞬間があった。
その響きが新鮮で心地よく耳に残った。
温かくて、柔らかで、何かに包まれてるような安心感、懐かしい感じ。トゲトゲ&ギスギスがパラパラと落ちてくるような…。
そこで気がついた。
ワタシを○○ちゃんと呼んでくれるのは旧知の友達だけだ。
そしてその友達と暫く会っていない。
会えていない。
会いたい。
「○○ちゃん」という響きをただただシャワーのように浴びたいと思った。